都井岬 毛久保


砂岩と頁岩が互層になった岩体が不規則に重なった様子が見られます。

走行と傾斜はそれぞれのブロックでまちまちです。元々は整然とした層序だったものが、何らかの原因で大きなブロックになって崩壊し、重なったと考えられます。

この付近の地層は、古第三紀漸新世〜中新生初期(約2500万年〜2000万年前)の日南層群にあたり、に大陸側の浅い海で堆積した地層が、何らかの原因で海底地すべりを起こし斜面崩壊をして(オリストストローム:olistostrome)できた堆積物だとする研究もあります。

ブロック同士が接している部分は、弱く固結した岩体が崩れ合わさった後に固結した様子がわかります。

砂岩層のいたるところに、巣穴のような生痕化石を見ることができます。


また、方解石とみられる結晶も見られました。


地質図では海岸の地質については泥岩となっていますが、砂岩頁岩互層とみました。

衛星写真でも、ブロックで走向が異なることが分かります。

参考:宮崎県の地質フィールドガイド 宮崎地質研究会 編(コロナ社)